円周率は ”3” を超える

円周率π = 3.14159・・・が無限に続くことは誰しもが知っていることでしょう。


今回はそんな円周率が3以上になることを書きたいと思います。

まずは1辺が1の正三角形を用意します。

正三角形の1つの角は60°ですので6つ組み合わせると下記のような外周の長さが6の正六角形ができます。

ここに直径が2の外接円を書きます。

円周率は円周の長さと直径の比であり、円周 ÷ 直径 = 円周率で表されます。 

なので、これに合わせて正六角形の外周の長さと直径の対角線の長さの比を求めると

正六角形の外周 ÷ 正六角形の対角線 より

6 ÷ 2 = 3 となります。

この図形から、円周は六角形の外周より大きいことが明らかなので

円周率は3よりも大きいことがわかります。


内接する図形を細かくしていくと3.14159・・・に値が近づいていきます。


無限に細かくした無限多角形が円と等しいかについては
少しややこしく厳密には扱い方によって異なります。

ちなみに定規とコンパスだけで、理論上正65537(2^16+1)角形まで作図が可能です。


また、同じような考え方で円に外接する正方形を利用することで円周率が4以下になることも説明可能です。

中学受験においても、円周率が3より大きいことや、4より小さいことを説明させる問題が出題されています。


ちなみに、これを読んでいただいている保護者の方からすれば気の早いお話ではありますが、

「円周率が3.05を超えることを証明せよ」といった問題が東京大学入試にて出題されたことがあります。

これは上記のような考え方の基礎がしっかりと出来ていれば、簡単に解ける問題です。



小学生の時に学ぶ算数が、いかに重要かということがわかりますね。



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