今回は素数について紹介します。
現在、小学5年生で素数は扱っております。
次の改訂でまた中学生で扱う単元に戻るみたいです。
さて、素数ってなんだか覚えていますか?
素数 とは
「1 より大きい自然数で、正の約数が 1 と自分自身のみであるもの」
と定義されています。1より大きいとのことなので1は素数に含まれません。(理由は省略します)
この素数を小さい順に並べると
2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43,47,53,59,61...と続いていきます。
数学が好きな方には、57も素数なんてジョークを言う方もいます。(グロタンディーク素数)
さて、この素数は一体どんなところで役に立つのでしょうか。
実は、私達のとても身近なところで役に立っています。
素数はインターネット上でのセキュリティとして私たちの生活を守ってくれているのです。
仕組みとしてはシンプルで2つの素数のかけ算を利用しています。
例えば 1147という数字があったとします。
この数字を2つの素数のかけ算に戻してください。
まだ数が少ないので、考えていけばわかると思います。
1147 = 31×37 なので、2つの素数は『31』と『37』です。
では数字がもっと大きくなったら?
511913 とかどうでしょう?これを2つの素数に分解できますか?
正解は
511913 = 619×827となります。
たった3ケタの素数でも見つけることがそもそも難しくなりますね。
619と827の2つの素数が与えられれば、かけ算をして511913を出すのは簡単なのに
511913から2つの素数を導き出すのは大変です。
これのケタ数を増やしていくことで、作ることは簡単なのに解くことは難しいというセキュリティに求められる条件にぴったりです。
実際に、NTTさんが232ケタの数を2つの素数に分解してみました。
すると、300台のコンピュータを使用したのにも関わらず、解くまでに3年(2007~2010)かかったそうです。
ちなみに、今のところ発見されている最大の素数は2018年12月に発見された2486万2048桁の数だそうです。
このように素数によって私達のセキュリティは守られているんですね。
素数はセキュリティ以外にも話はたくさんあって、
素数(周期)ゼミといったセミの生存戦略に使われていたり、素数にまつわる未解決な難問が存在したりしています。
学校で習ったことをそのまま鵜呑みすることなく、どんなところで使われているのか、どういうところで使えるか等を考えることができるような子供が増えていって欲しいですね。
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